特別縁故者への財産分与とは|申立ての手続きと認められる条件を解説
法定相続人がいないまま亡くなった方の財産は、最終的に国のものになりますが、その前に特別な関係にあった人が財産の一部を受け取れる制度があります。それが「特別縁故者への財産分与」です。この記事では、特別縁故者とはどのような人を指すのか、申立ての手続きや期限、認められやすいケースについてわかりやすく解説します。
特別縁故者とは
特別縁故者とは、亡くなった人に法定相続人がいない場合に、故人と特に親しい関係にあった人のうち、家庭裁判所が財産分与を認めた人のことです。具体的には、内縁の配偶者、事実上の養子として長年生活していた人、生前に献身的に介護や看護を行っていた人などが該当することがあります。
財産分与が認められるまでの流れ
特別縁故者への財産分与が行われるまでには、いくつかの手続きを経る必要があります。
- 相続人がいるかどうかを確認するため、家庭裁判所が相続財産清算人を選任する
- 相続財産清算人が相続人を捜す公告を行う(一定期間、相続人が現れなければ相続人不存在が確定する)
- 相続人不存在が確定した後、特別縁故者は家庭裁判所に財産分与の申立てを行う
- 家庭裁判所が故人との関係性や生活の実態などを審理し、分与の有無と金額を決定する
申立ての手続きと必要書類
申立ては、故人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行います。申立てには、申立書のほか、故人との関係を証明する資料(同居していたことを示す住民票の除票、生活費を共にしていたことがわかる資料など)が必要になります。
認められやすいケース・認められにくいケース
| 認められやすい傾向にあるケース | 認められにくい傾向にあるケース |
|---|---|
| 長年生計を共にしていた内縁関係の人 | 単なる友人・知人程度の関係 |
| 生前に献身的な介護・看護を行っていた人 | 介護等の関わりが一時的・短期間だった場合 |
| 故人が特に世話をしていた事実上の養子 | 金銭的なやり取りのみの関係 |
最終的な判断は家庭裁判所が個別の事情を総合的に考慮して行うため、上記はあくまで一般的な傾向です。
申立てをする際の注意点
特別縁故者の申立てから審判までは数ヶ月から1年以上かかることもあります。また、財産分与が認められても、故人の財産全額が分与されるとは限らず、家庭裁判所が事情に応じて金額を決定します。手続きが複雑なため、司法書士や弁護士に相談しながら進めることをおすすめします。
よくある質問
特別縁故者とは誰のことですか?
特別縁故者とは、亡くなった人に法定相続人がいない場合に、内縁の配偶者や事実上の養子、生前に献身的に介護をしていた人など、故人と特別な関係にあった人のうち、家庭裁判所が認めた人のことです。
特別縁故者への財産分与を申し立てるにはどうすればいいですか?
相続人がいないことが確定した後、家庭裁判所に特別縁故者に対する財産分与の申立てを行います。相続財産清算人の選任や公告手続きを経てから、決められた期間内に申立てをする必要があります。
申立てができる期間はいつまでですか?
相続財産清算人による相続人捜索の公告期間が満了した日から3ヶ月以内に申立てをする必要があります。この期限を過ぎると申立てができなくなるため注意が必要です。
どのような人が特別縁故者として認められやすいですか?
生計を同じくしていた内縁関係の人、療養看護に努めていた人、故人と特に親しい関係にあった人などが認められやすい傾向にありますが、最終的には家庭裁判所が個別の事情を考慮して判断します。
財産分与が認められなかった場合、財産はどうなりますか?
特別縁故者への分与が認められなかった場合や、分与されなかった残りの財産は、最終的に国庫に帰属します。
